140字の外

140字に収まらないもの置き場です。始まりは天保十二年のシェイクスピア。

王家の紋章②

何だか続きを書きたくなってしまったので結局翌日に書くことにしました。

8月7日マチネ、My初日の王家の紋章の感想続きになります!引き続きゆるい感想です。

王家の紋章① - 140字の外

(これの続き)

 

①ではメンフィスとキャロルの話で終わってしまったので、その他の印象に残ったことをつらつらと。

 

アイシスの衣装、キュートさの混ざるアイシス

登場人物の衣装の中でもダントツでアイシスの衣装が好き。全部でいくつあるんだろう?ちょっと数えてはいられなかったので分からないですが、とにかく全部好きでした。色味もデザインもめちゃくちゃ好み。アイシス姉さん、ミステリアスな色気があるキャラクターなので、濃い青、黒、暗めの赤…などが最高に合いますよね。全体的に悪役カラーだなとは思うんですが、羽織るマントが男性陣とは違って軽くひらりと揺れる素材なので、そこに女性らしさ、繊細な美しさもある。

さて、アイシス、DVDで見た時は「恐ろしいお姉様だ………静かに美しく怖い弟大好きお姉様だ……メンフィスに近寄ったら間違いなく殺られる……」という印象だったんですけど、朝夏さんが演じられるとそこに微量の可愛らしさが混ざるな、と思いました。もちろん狂気は狂気としてあるんですけど、メンフィスに対する愛が重々しくどろどろ……というよりは(その感じもあるけれど)、少し「恋する乙女」感が垣間見える感じ。

メンフィスを見つめる瞳に、大切な弟を想う姉心と、ずっと愛おしく見守ってきた一途な重い愛と、そこに加えて「メンフィス……好き……!(きゅん)」みたいな可愛らしい恋心みたいなものがどこか混ざっているような。朝夏さん、格好いいけどキュートな方だなぁという印象があるんですが、その朝夏さんの可愛らしさが、スプーン1杯分ぐらいアイシスに溶け込んでいる感じ。DVDで観たときにはあんまりアイシスに可愛い!という印象は抱かなかったけれど、今回ちょっと「あれ、アイシス、かわいい…………そっか、恋する乙女(激重)なんだもんね…………」みたいな気持ちになりました。新妻さんがアイシスについて書かれていたブログを読んだのもあって、割と今回アイシスの視点に立って見ている瞬間が多くありました。新妻アイシスも楽しみです。

 

 

・大貫イズミル、クール&大人感

大貫さん、イズミルスタイルがめちゃくちゃ似合うな………というのが最初の印象。

またDVDの話になっちゃうんですけど、私が観たのはマモミルの回になるので、どこかミステリアスかつ甘い印象があったんですよね。常にムスク香らせてそうな感じ。柔らかくミステリアスで甘い、謎めいた異国の王子みたいな印象を宮野さんのイズミルからは受けたんですが、大貫さんのイズミルはクール感が強めな感じがしました。知的で冷静、クールで大人、みたいな。夜にバルコニーで一人煙管吸ってそうな(※イメージです)イズミル。大人の色気を纏うタイプのイズミルだなぁと。ただクール(冷た)そうなので、キャロルを鞭で打つ時とか容赦なさそうだな〜〜と思ってしまった(逆にキャロルに一度惚れたらすごく大事にしそう。浮気しなそう。違う世界線で結ばれてほしい)。我こそファラオ!太陽!熱!!直情!!なメンフィスとは対照的で面白かったです。

後、これは大貫さん知られてる方は当たり前のあれなのかなと思いますが、めちゃくちゃ殺陣が美しかったです。格好良い!というよりは(格好良いけど)、はぁ、美しい……という感じ。イズミルのあの布の使用量めちゃくちゃ多そうな衣装、私はすごく好き(というかイズミルのビジュアル全体的に好き)なんですが、あの動きづらそうな衣装で華麗に動き回るの、超人………と思いました。殺陣に限らず、歩いているだけで様になるというか、動いている姿が基本美しいので、イズミル美しいな〜〜とついつい思って目で追ってしまった。異国の聡明な美しき王子感があって良かったです。

(お歌は結構高音が出づらそうな感じがありましたが、緊張されてたんだろうか。イズミルソロパート多いのご本人ちょっと重かったりするのかな、がんばれ……と思いながらみてました。話されてる時のお声はとっても良いお声なので、もう少し歌パート安心して聴けたらありがたいかな……でも王家の歌全体的にめちゃ難しそうだもんな……大変なんだろうな……という気持ち)

そんなわけで、クールで知的そうな大貫イズミル、また印象が違って面白いなぁと思いました。聡明そうで武力より知力っぽいのに、めちゃくちゃ動ける王子様なの、ギャップが最高だった。自国にめちゃくちゃファン多そう。

 

 

イムホテップ様、かわいいの天才

登場して早々かわいすぎてびっくりしてしまった。あんなにかわいい宰相がいたら愛おしすぎて国は平和になるんじゃないだろうか。かわいいは世界を救う。

なんか宝物(?)沢山ありますよ〜してる時のイムホテップ様、ぴょんぴょんしてませんでした……?(幻覚…?) 完全にメンフィス様大好きおじいさんでかわいい。愛しのメンフィス様にハグ……しようと思ったけどくぅっ!(やめる)みたいなくだりも最高にかわいかったです。宰相という立場なのでそりゃあ頭の良い人なんだろうし、長く生きてきて国を見つめてきた視野の広い人なんだろうし、まあとにかくきっととってもすごい人なんだろうけど、どうしても「かっ、かわいい……」が勝ってしまう。天才的なかわいさ。宰相イムホテップ様のかわいいYouTube〜!とかあったら全人類ついにこにこしちゃって癒されて平和になると思う。3秒で好きになっちゃう。

山口祐一郎さんご本人も、きっとめちゃくちゃすごい方であることはわかる(私は舞台沼もミュ沼も浸かりたてなので、まだ多分そのすごさのほんの一部分しか知らないので「きっと」) のに、同時にめちゃくちゃ可愛らしいお方だな……という印象があるんですが、それがそのままイムホテップ様の、上に書いたような「いや、きっとこの人めちゃくちゃすごいおじいさんなんだよ、すごい人なんだよ………分かるんだけど、はちゃめちゃにかわいいのインパクトが圧倒的優勝………」な印象にそのまま繋がっているような。めちゃくちゃすごいのにめちゃくちゃかわいい人って最強ですよね………………………(パタン)

 

 

ブラコンとシスコンで動く世界

王家の紋章って基本ブラコンとシスコンが話の流れの中心軸みたいなところあるな、と今回見ながら思いました。弟メンフィスを溺愛するアイシスが、その弟の墓を踏み荒らされた怒りでキャロルを古代エジプトに連れ去ることで物語が始まり、妹ミタムンを殺された怒りでイズミルがキャロルを連れ去り戦争が起こる。ミュージカル版ではライアンは物語の本筋にはあまり関わってこないけど(原作だともう少し絡んできたりするのかな)、そこの兄→妹愛も中々に強い。

ただ、ブラコンシスコンといっても基本的に片側の愛が激重なので、ライアンにしてもアイシスにしても愛が一方通行。メンフィスはアイシスを姉として慕ってはいるのだろうけど、それ以上は本当に一切ないんだな……というのが分かりやすいし(新妻さんのプログラム内の話を思い出す)、キャロルは割ところっと「私は古代エジプトで生きていくんだわ……!」とか言い出すし、最初こそ「ライアン兄さん…(涙目)」って思い出す感じはあるけど、二度目にエジプト戻ってきて以降はすっかりメンフィスメンフィスだし。愛が重めの二人がとことん片想いなのが何とも切ないね………

超余談なんですが、私には兄がいるんですがまったくもってブラコンの要素を持ち合わせていないので、「ワ〜〜異性兄弟(姉弟、兄妹)のファンタジーや〜〜」となりながら見てました。もちろん時代も国も違うし、現代日本でもお兄ちゃん大好き!弟大好き!な女性もいるんでしょうけどな……(弟好きは結構私の周りは多い気がする)、私には全く分からない感覚だったな………

 

 

さて、最後に大量に初回の脳内をどどどっと箇条書きします。

アイシス様美の塊、美しい、ずっと眺めていたい

・ライアン兄さんってそういえばなんで黒髪長髪?

・俺様キャラには靡かないはずが不覚にもメンフィスにうっかりきゅんときてしまって「クッ…負けた………」ってなった

・キャロル白い衣装かわいいな〜〜白いからよく似合うね〜〜

・ルカの声が良い(良い)

イズミルの髪色めちゃくちゃ好き……衣装も好き…とにかくビジュが良い……

・メンフィスの!太もも!サービスタイム!!!!!!(黙りましょう)

・イムホテップ様の従者に転職したい

・2階席から見ると青の世界に取り込まれる感じがあってすごく幻想的、綺麗

・くるむルカめちゃ美脚

・ミタムン王女の亡霊が合間合間に出てくるのが好き

・歌、本当にすんごい難しそう。数回観ても口ずさめる自信がない(でも難しいメロディって聴いてる分には音を追うのがすごく楽しいので耳福でした)

・衣装が本当に豪華できらっきらで、オペラグラスで登場人物達の衣装をじっくり見てみたくもなるし、使わずにずらりと並んだときの全体像を眺めたくもなる。日頃とても見られないような色鮮やかで煌びやかな衣装、見ているだけで楽しいですね…

・カテコの最後、下手に寄ったあとの浦メンフィス、はるかキャロルと二人でお辞儀するかと思いきや、去り際の大貫イズミルの手をガッて掴んで(大貫さんちょっとびっくりしててかわいかった)、3人でお辞儀してて尊かった。最後一人になった時に投げキッスかましてくるの、あの見た目でやると脳が混乱を極めるね!!!こちらからしたらメンフィス様の投げキッスですよ!!!!ありがとうございます全身で受け取りました!!

 

 

はい、以上my初日ハイライトでした!本当はもっともっと沢山あるんだけど記憶の大部分をナイルに置いてきてしまったのでまたどこかで。

見どころが沢山あって中々目も脳も追いつかなかったけれど、ストーリーは予習済みだったので割と入りやすかったなぁと思います。

ミュージカル王家の紋章、浦井さんも海宝さんも「ファラオスイッチ」を入れないと中々メンフィスはできない!と言っていましたが、観るこちら側も少女漫画脳にセッティングしてから入ると楽しみやすいかな、と思いました。少女漫画読む時と同じ、現実は遠くに放り投げてその世界観をインストールして読む!観る!

心の中のキャロルスイッチをONにしてナイルの川にうきうき沈みにいく。それが難しい場合はイムホテップスイッチ(若人達は皆愛おしいな……視点)をONにして穏やかな心でざぶんと沈む。もしくはアイシススイッチをONにしてメンフィス強火担(メンフィス好き……メンフィス愛おしい……メンフィス……)になってどっぷり沈む。うん、沢山楽しみ方がありそうですね………

 

はい、そんなわけで初日の感想第二弾でした。

初回、まだひとつの組み合わせでしか観ていないのに、思いの外自分の中に喋りたいことが沢山あったようで書いてみたらまあまあな量になり、書きながらびっくりしました。もっと観たらどんどん出てきてしまいそう………

次は違うキャストの方々で色々見比べた後に、また沢山垂れ流したいと思います。

ありがとうございました!